ネガティブな感情は治すべき?ー実は「ネガティブな感情が成功を呼ぶ」のです。

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レビュー

みなさんは人生に ネガティブ な感情は必要なく、ポジティブな感情さえあればいいと思っていませんか?実は ネガティブ は使い方次第でポジティブなだけより幸せになるための武器になるのです。



今回はそんな ネガティブ 感情を使って人生を豊かにするための方法が分かる本ネガティブな感情が成功を呼ぶを紹介します。

今回紹介するネガティブな感情が成功を呼ぶでは
・ネガティブ感情で損をしてきた
・ネガティブ感情は絶対悪だと考えている
・人生をもっと豊かにしたい

という方々に対して以下の情報を提供します。

・なぜネガティブ感情が存在しているのか?
・ネガティブ感情が避けられる理由
・ネガティブ感情がプラスに働く条件
・ネガティブ感情をうまく使った実体験

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どんな内容?

どんな内容?

感情を、特にネガティブな感情を利用することでより幸福になることを提案している本です。


この本で提唱されている最終目標は「ホールネスを持つこと」。

ホールネスを持った人とは

人間に与えられた自然な感情をすべて活かせる人、つまり、ポジティブ感情もネガティブ感情も受け入れて幅広く活用できる人

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p9

のことを指します。なぜポジティブ感情だけではダメなのかというと、

ポジティビティや楽観主義が、成功の80パーセントに関わるとすれば、残りの20パーセントは、あらゆる心理状態を活用することによって可能になる。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p14

つまり、ポジティブ感情だけよりもネガティブ感情も活用することで、ポジティブなだけよりも幸せになれるということです。



この理論を軸に人々に避けられがちなネガティブ感情にフォーカスして話が進められます。


ネガティブ感情が存在する理由や避けられる理由、そういった感情はどう利用する?といった内容が述べられています。



ネガティブ感情の有用性についてだけでなく、ポジティブ感情のワナについても話があります。詳しくはnoteで。

なぜ ネガティブ な感情は存在する?

この本にはこう書かれています。

(前略)ネガティビティというのは、理論上、進化の過程で人類に備わった生来の特質とされている。何かを悪いものだと感じる能力(中略)が、生存に必須の能力であるのと同じように、ネガティブ感情もまた、生きる上で必須の感情である。感情は経験の「追跡システム」のようなもので、現在の状況は安全かそれとも避けるべきかということを、私たちは過去の感情の記憶をもとに素早く判断できる。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p82

難しいので簡単に言えば、
人類が生き残るためにはネガティブな情報を強く記憶しておく必要があった

そのシステムは未だに我々の遺伝子に強く刻み込まれている、というわけなのです。

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なぜ ネガティブ な感情は避けられる?

ネガティブな感情は人類が生き残るために必要だということがご理解いただけたかと思います。



しかし、人類が生き残るために必要なはずのネガティブ感情はなぜ避けられがちなのでしょう?それには4つの理由があります。

ネガティブ 感情は不快だと思われている

誰だって嫌な気分にはなりたくない。午後いっぱいストレスと失望感にまみれて過ごすなんて、願い下げだ。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p92

確かに言う通りでしょう。


しかし、ここで多くの人が見落としている事実があるとこの本は言っています。

不快さを避けたいと思うことは決して間違いではないが、それに耐える強さが自分にあることを見落としていることが間違いである。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p92

つまり、この本の言葉を借りて言うなら、「事前にネガティブ感情を想像すると耐え難いものに思えるが、実はこれまでの人生で数え切れないほどネガティブ感情を経験し、そのたびに有効に対処してきた」
とのことです。

皆さんはこれまでの人生で怒ったり悲しんだりした経験が必ずあるはずですが、今はどうでしょう?思い出せば多少は不愉快になるでしょうが、その出来事が起こった時に比べればそれほどでもないのではないでしょうか?



これがこの本が主張している「(ネガティブ感情に)耐える強さが自分にある」ということです。

ネガティブ 感情からは抜け出せないと思われている

強い怒りを経験すると、自分の中のスイッチが入って、そのまま怒ってばかりいる人間になってしまうのではないかと不安になりがちだ。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p93

怒りを感じたときは確かにこのように考えますが、自分を含めずっと怒っている人なんていませんよね?

ネガティブ 感情は自制心を失わせると思われている

ネガティブ感情は津波のように自分を圧倒し、(中略)感情的になって自制心を失い、普通ならしないようなことをしでかすのではないかと考える。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p94

私自身もこのように考えがちです。
しかし、この本は反論としてこう述べています。

皆さんの周りにカッとなって殺人を犯した人が何人いるだろうか。非常にまれなケースだからニュースになるのである。まして、怒りっぽい人(ホットヘッド)がその性格が原因で犯罪者になるケースはさらに少ない。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p94

確かにそのとおりです。

皆さんの周りにも怒りっぽい人が少なからずいるとは思いますが、その人たち全員が犯罪者にはなっていませんよね?怒りっぽい人でも警察のお世話にならないようにセーブしていると考えれば、「自制心を失わせる」というのは思い込みであることが分かるのではないでしょうか?

ネガティブ 感情は周囲にとって迷惑だと思われている

ネガティブ感情を表した時の周囲の反応を心配するからである。私たちは職場でブスッとしていたり、突然怒り出したりすれば、周りの人が自分を避けるようになるということを直感的に知っている。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p94

確かに、自分の周りに怒っていたり不機嫌な人がいると「関わらないでおこう」となりますね。



しかし、この項目だけは他の3つとは違います。
この本で紹介されている研究によれば、ネガティブが周りに与える影響はポジティブよりも強いことが示されています。つまり、「ネガティブ感情は周囲に伝染しやすい」という点で言えば間違ってはいないのです。

ネガティブ 感情の役割

ネガティブ感情が避けられる理由はご理解いただけたかと思います。
ここからはネガティブ感情がどういった役割を果たしているのか?について説明します。



基本となる考えは「感情はすべて情報である」ということです。


ネガティブ感情に関して言えば「何かがうまく行っていない」「すぐに対応する必要がある」ということを知らせてくれているのです。



この本では特に嫌われがちな3つのネガティブ感情「怒り」「罪悪感と恥」「不安」について説明されています。要点だけをお伝えするので、詳しく知りたい方はこちらから

怒り

怒りを表すことによって相手の行動を変化させることができます。多くの場合、相手は後退、妥協という行動を取ります。



そんな「怒り」が役に立つケースとは?この本では5つが紹介されています。

  1. リスクを取る、つまり可能性の限界を試そうという気持ちを生じさせる。
  2. 自制を働かせようとする、という前提であれば創造性を上げることにつながる。
  3. 状況によって仕事の効率を上げることにつながる。ただし、いつも怒りを表していると効果はなくなる。
  4. 同じ要求でも怒りを表している人のほうが交渉が進みやすい。しかし、怒りが演技だとバレると逆効果。
  5. 人々を一致団結させる力がある。

つまり「怒り」とは、腹の立つ状況を読み取ってそれに対処するツールなのです。

罪悪感と恥

まずはこの似ている2つの感情の違いについて説明します。

恥の意識とは
・自分という人間全体に注目する
・自分自身を不快に思う
・なぜ自分は・・・あんなことをしたのかと自問する
・強い苦悩と欠陥意識に苛まれる
・悪い結果に対し、自分は何もできないと思い込む
・身をすくめ、現実を避け、逃避したいと思う
・隠れたいと思い、それができないと(自身あるいは他者に対し)攻撃的になる
・他者を責める(スケープゴートを探す)

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p118

罪悪感とは
・自分のした行為とそれによって傷ついた人たちに注目する
・自分がしたことを不快に思う
・なぜ自分はあんなことを・・・・・・したのかと自問する
・心の痛みはそれほど強くない
・悪い結果に対して自分は何かができると思う
・緊張感と後悔を覚える
・ダメージを修復し、償いをしたいと思う
・悪かったのは自分だと思っている

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p118

簡単に言うと、自分そのものに注目するか、自分の行動に注目するかの違いです。

恥の意識を持たせると良くないことが分かりました。では、恥の意識を持たせることなく罪悪感を持たせるにはどうすればよいのか?この本は3つのやり方を提案しています。

  1. 何を目指すのかを常に考える
  2. 共通の理解を持つことから始める
  3. 相手をコントロールするのではなく、自主性を持たせる

罪悪感と恥は似ていますが全くの別物なのです。そして罪悪感を持つ、あるいは持たせることで人を成長させることができるのです。

不安

「不安なんて無い方がいい」という人も多いと思います。確かに不安を感じすぎると身動きが取れなくなったりします。しかし、そんな不安はどのように活躍するのでしょう?

  1. 「視野を狭くする」という働きの利点を活かす。(同時にポジティブ感情による「視野を広くする」という働きも状況に合わせて利用する)
  2. 視力、聴力、問題解決能力が高まる。
  3. 誰よりも早く危険の兆候に気付ける

まとめると、不安は危機的状況に陥る前、陥った場面で大いに活躍します

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ネガティブ感情を使って幸せになるための考え方

最後にネガティブ感情を使って幸福になるための考え方を2つ紹介します。

防衛的悲観主義

「悲観主義」という字だけで暗そうに思われるかもしれませんが、簡単に言えば最高の結果を望みつつ、最悪の事態も予想するという考え方です。

最初に最悪のシナリオを想定することで被害を最小限に抑えようという考え方なので、常に最悪を想定するという意味ではありません。

この考え方をする人は最悪のシナリオを想像して、厄災を和らげるための行動を実行するので、不安を行動に変えることができます。

しかし、逆に言えば最悪の事態を想定できなければ力を発揮できないということです。この本で紹介されている実験では、防衛的悲観主義の人をポジティブな気持ちにさせた後にダーツをさせると、成績が落ちたそうです。



私自身も何かで褒められたその次に同じことをすると、力が発揮できないということがありました。私は勝手に「褒められるとダメになる現象」と呼んでいたのですが、その謎が分かりました。

「不安」を別の解釈をしてから使う

不安を感じたら何もできないという方もいると思います。そんなときは「不安になっている」と考えるのではなく、「興奮している」と解釈するのです。


この本では不安を興奮と言い換えると、人間はどう変化するかという実験を紹介しています。実験の結論は以下のとおりです。

自分の感情や思いにどう関わるかということが想像以上に重要だということだ。たとえ意図的にでも「不安」を「興奮」と言い換えられれば、わずかながら力強い変化が起こり、自分の気持ちにではなく状況・・に注目するようになる。

ネガティブな感情が成功を呼ぶ p260

つまり、考え方一つで人間は強くなれるということです。たとえネガティブな感情でも、それが力になると考えることができれば、ちゃんと自分の味方になってくれるのです。

ネガティブをうまく使った実体験

ここまで本の内容の話をしてきました。問題は実際に使えるかどうかです。
ここでは私がこの本を読んでネガティブ感情をうまく使った事例を紹介します。



あくまで私がこう使った、という内容なので効果は保証しません。「こういう使い方があるのか」という一例として役立てていただけたら幸いです。

実例1:怒り

きっかけは家族との言い争いでした。
詳細は覚えていませんが怒りのあまり「早く出ていきたい」と思いました。しかし私は仕事をしていなかったので引っ越そうにも引っ越せない状況でした。なので仕事を見つけるためにハローワークに行ったときに職業訓練の存在を知り、受験することを決めました。



怒りは「リスクを取る、つまり可能性の限界を試そうという気持ちを生じさせる」と紹介しました。言い換えれば、行動力を高めることにつながるということです。この実例はまさに怒りを行動力に変えた例と言えます。

実例2:悲観的防衛主義

職業訓練を受けることに決めた私でしたが、「落ちたときはどうするか?」についても考えていました。最高なのは職業訓練校でスキルを身につけたうえで就職すること。最悪なのは今の状況が変わらないこと。



最悪を回避するには今の状況が変わればいいので、職業訓練に落ちた場合バイトや派遣で働き、条件が整い次第一人暮らしをスタートさせると決めていました。



最初から職業訓練に落ちた時のことを考えていたので、変に気負うこともなく職業訓練の試験の準備をすることができました。仮に職業訓練に落ちた時の事を考えていなかったら、プレッシャーで勉強や対策がうまく進んでいなかったと思います。



ダメだった時のアクションプランを考えることは、心に余裕を持たせる効果もあるのではないでしょうか?

実例3:不安・緊張

職業訓練の試験は筆記とともに苦手な面接がありました。面接の待ち時間の間、私は不安と緊張で押しつぶされそうでしたが、「不安を感じているのではなく、興奮している」「緊張しているのではなく、興奮している」と先ほど紹介した不安を別の解釈にするという手法を使いました。

そのおかげで無事に合格し、職業訓練を受けることができました。



職業訓練の話はこちら

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感想

ネガティブもポジティブも、使い所によっては自分の味方にもなるし敵にもなる。どちらか片方、特にポジティブだけを重宝するではなく、状況に応じてネガティブも使うことでポジティブだけを使う人よりも幸福により近づける…という内容の本でした。



私自身、ネガティブな考え方をするタイプだったので、この本に出会えてよかったと思っています。

ネガティブにもちゃんとした理由があったことが知れたことは、私にとって大きな力になりました。そして逆にポジティブにも悪い面があることを知ることができました。



多くの人に嫌われがちな人間の考え方や気質などのポジティブな面、多くの人に好かれがちな人間の考え方や気質などのネガティブな面といった、それぞれの意外な一面を知ることができるので読んでいて飽きない本でした。

まとめ

まとめ

今回紹介したのは、ネガティブ感情を使って人生を豊かにするための方法が分かる本ネガティブな感情が成功を呼ぶでした。

今回の記事の内容は

・なぜネガティブ感情が存在しているのか?
・ネガティブ感情が避けられる理由
・ネガティブ感情がプラスに働く条件
・ネガティブ感情をうまく使った実体験

でした。

特に嫌われるネガティブ感情の代表「怒り」「罪悪感と恥」「不安」のポジティブな面を紹介しました。

ネガティブな感情を使って幸せになるための2つ考え方を紹介しました。

  • 悲観的防衛主義
  • 「不安」を別の解釈をしてから使う

そして最後に私自身のネガティブを使った実体験を紹介しました。


今回はここまで。

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